社内の有志と『2つの扉』社内勉強会をはじめました。先日、その2回目が終わりました。勉強会では、全員が輪になって座り、チェックインとして近況の一言紹介から始め、冒頭から数ページずつ輪読し、感想を語り合うことを基本の流れとして、1回2時間ほどで行いました。

プロローグと第一章を輪読したこれまでの2回では、私からなぜこの勉強会をしようと思ったのかという目的についてと、問題提起として本書の中で語られる左側の扉(唯物的人間観・世界観)と右側の扉(永遠の生命の人間観・世界観)を意識することが、経営においてどのような意味があると思うかについてもお話ししました。

なぜ、この勉強会をしようと思ったのかと言えば、『2つの扉』が人材育成の最高の教科書だと感じているからであり、同時にこれからの試練多き時代、本書で言われている「まさかの時代」を生きる上で、古いマインドセットを捨て、新たな考え方を積極的に取り入れていかなければ会社の存続すら危ぶまれるという危機感を持っているからです。また、ちょうど今年、これまで会社を支えてきてくださってきた2人の役員が定年退職され、次の世代を育成するという役割を自分が中心となって果たさなければならないという想いもありました。

左側の扉と右側の扉で行う経営の違いについて明確に意識し、右側の扉の経営に向かうことの大切さも、私には強く感じるところがあります。左側の扉の経営では、経営者の自己実現と、利益の拡大が最優先になってしまいます。一方、右側の扉の経営では、心の深化と共同体の成長による利益と社会貢献の同時達成が目的となります。また、会社も、単に利害関係によるつながりの場ではなく、思いやりと信頼の絆で結ばれた強靭な共同体となることが出来ます。人間観・世界観の問題は決して単なる意識の問題ではなく、現実そのものであるわけです。

私には、自分の寿命が尽きた後も、ユニティを右側の扉の人間観・世界観を基盤として経営される企業として残したいという願いがあります。そのような会社が世界に1つでも増えれば、そこで働く社員にとってはもちろん、社会全体に貢献するところが大きいと思うからです。その思いを引き継いでくださる次の世代を育ててゆくことは、当然、私の責任だと感じます。地道な取り組みですが、これからも楽しんで勉強会を続けたいと思います。