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ドラムサークル in 香川大学 3月22日結果報告

3月22日(日)に実践型社会起業家論 の特別プログラムとして,ドラムサークルを実施しました.ファシリテーターにはドラム・サークル・ファシリテートの第一人者でいらっしゃるDRUMAGIK佐々木薫さんをお招きして実施することが出来ました.

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<佐々木薫さん>

ほとんどの方がドラムサークルは初体験というメンバー構成でしたが,佐々木さんの素晴らしいファシリテートのおかげでそれぞれがとても楽しんで深い体験をすることが出来ました.感想を聞かせてくれた受講生の方々がそれぞれ目を輝かせいるのが印象的でした.

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私自身は今回の授業の狙いを,受講生と共に非言語的なコミュニケーションを通じて体感的な協働感覚を分かち合うことにおいていたのですが,そのような狙い自体を言語的に説明しなくても,状態として協働する感覚が自然に起こっていくところがドラムサークルの魅力だと思いました.

非言語的なコミュニケーションには様々な可能性がありますが,可能性の一部はメッセージを同時並行的かつ抽象的にやりとりできる効率性から生じます.言語的なコミュニケーションの場合,発信者と受信者の役割に順番がなければ伝達が困難であり,発信→受信→発信→受信・・・といった具合に直列的にコミュニケーションが進行せざるをえないのですが,非言語的なコミュニケーションではメッセージの並列処理が可能です.ドラムサークルのような楽器を使ったコミュニケーションの場合,音色やリズム,音の大きさ,振動など様々な要素によって抽象度の高い情報を膨大に並列処理していくことになります.抽象度の高い情報は潜在的に多くの情報を含みますし,しかもそれを短時間で膨大にやりとりできるので,結果的に私たちが同時に自己開示を行い,深い一体感を感じることも可能になるのです.また言語的なコミュニケーションでは発言の主導権を取ることが苦手な人もいますが,ドラムサークルではそうした主導権争いをすることなく誰でも容易に自己開示することが出来るため,場が持っている多様性を活かすという可能性も高まります.

したがって地域コミュニティを開発するための人的な環境整備としてドラムサークルを導入すれば,非言語的なコミュニケーションを積極的かつ膨大に行えるため,気がついたら地域の人々が互いを他人とは思えない位に身近に感じられるようになるといったことも容易に実現する可能性があります.

地域活性化にドラムサークルを活用するという考え方はまだほとんど浸透していないようですが,私自身は社会起業家教育の場で今後も積極的に活用していきたいと思いました.

佐々木さんには素晴らしいファシリテーションをして頂き,沢山の学びと気づきを頂きました.ありがとうございました!!!

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ドラムサークル in 香川大学

ドラムサークルを実施します♪

実践型社会起業家論 の特別プログラムとして,3月22日 香川大学の経済学部側 第2体育館にて,13時から16時です.

ファシリテーターには,ドラムサークルの第一人者でいらっしゃる佐々木薫さんをお招きします.

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<佐々木薫さん>

佐々木さんはDRUMAGIKを主催され,ユニークなドラムサークルを各地で沢山開催されている方です.

このプログラムは一般の方にもオープンにしています.もちろん実践型社会起業家論 を受講していない方でもOKです.ご興味のある方にはまだ席に若干の余裕がありますので是非ご参加のお申し込みをいただければと思います.

お申し込みはこちらまで.お名前と連絡先,参加の動機を一言添えてお申し込みください(FM香川で丸朋子さんにもご紹介いただいたおかげもあって,既に残席は少ないので,一杯になってしまった場合,お断りすることもありますことを予めご了解ください).

参加費は楽器レンタル代と送料の実費としてお一人2000円です.

ところで「ドラムサークルって何それ?」という方も少なくないかもしれませんので少しご説明します.ドラムサークルとは,みんなでドラムなどの打楽器を持ち寄って輪になり,それらの楽器を打ち鳴らして互いに響き合わせながら セッションをすることです.

ちなみにかつて小学校時代の通信簿で音楽「2」というなかなか得難い評価を得た八木も堂々と参加しますので,基本的に音楽に関する難しい知識や経験はこの際無くても大丈夫であることは保証します.音楽「2」でも,多分「1」でも十分楽しめると思います.

私が生まれてはじめてドラムサークルを生で見たのは,数年前,超リベラルな校風で知られるUC Berlelyのキャンパスにおいてでした.夕方頃どこからともなくなんとなく(失礼ながら)小汚い感じに見える男達が4人くらい集ってきて,大きなバケツみたいなものやドラム缶みたいなものを叩き始めたのです.はじめは「???」と思いましたが,すぐにそれが最高にかっこいいものに対する「!!!」に変わったのです.その時の感じを言葉で伝えることは極めて難しいのですが,youtubeにそんなドラムサークルの雰囲気を伝える作品があったので紹介します.


<Conor Oberst and the Mystic Valley Band!!!>

次に「何で 実践型社会起業家論の授業の一環としてドラムサークルするの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんので,理由をご説明いたします.

私たちは実践型社会起業家論 の授業の中で社会起業家は共感によって協働の輪を拡げていくというお話を講師の方々から何度も学ばせていただきました.今回の企画は,一言で言えば「それじゃあその共感とやらを,ドラムを使って体感的にやってみよう!」という単純明快な発想です.

通常,私たちが共感しあうという状況を考えてみると,意外にもそれが少ないことに気がつきます.それがビジネスの場であれば尚更ではないでしょうか.

これには様々な理由が考えられますが,その1つとして私たちはコミュニケーションの大部分を言語的な側面に依存していることの影響があると思います.何故それが共感にマイナスに作用するかと言えば,共感の前提として我々は相互理解感(ここではあえて相互理解ではなく,より抽象度の高い相互理解感という言葉を使っておきます)を必要としますが,言語的なやりとりから相互理解感を持つ為に必要とされる情報量は相当多くならざるを得ないはずだからです.その人がどんな人かを言語に置き換える作業だけでも膨大であり,しかも伝達の過程では多くのノイズ(誤解)が入り,そうした伝達のズレを修正する為にさらに多くのやりとりを繰り返す必要があります.さらに言えば,どんなに言葉に尽くしても言語化出来ない部分が少なからず残ります.

このような制約があるため,我々は大抵の場合,便宜的な理由から表面的な相互理解感で済ませているというわけです.しかし,人間は実は他者理解のための情報収集を言語だけに頼るわけではありません.非言語的な情報も多く収集・活用し,経験に裏打ちされた直感を用いて他者を理解しています.短時間で相互理解感を深めるために,積極的に非言語的な情報を多くやりとりするということの可能性は決して少なくないと考えられます.そもそも人間にとって共感し合うということは、言葉を使って行われるとは限りません.非言語的なレベルでも私たちは深く共感し合うことが出来ます.進化の過程を考えると言葉を獲得する以前から非言語レベルのコミュニケーションを私たちは行ってきました.言葉以前の感覚を研ぎ澄まし,深くエネルギッシュな共感を皆で分かち合うことはコミュニケーションの原型であり,共感を深める為にとても大きな学びになると思います.

(単純明快な説明から大分長くなりましたが)そのようなわけで,ドラムサークルとは,非言語的なコミュニケーションを通じて共感し合おう,響き合おうというプログラムなのです.響き合う人間楽器になりきりましょう♪

実は,八木はドラムサークルに既にはまっておりまして,既にマイドラムを2つも持っています.

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<いい音がする八木研究室のマイ・ドラム君達>

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<お友達でドラマーでもあるWilliamsさんと先日、峰山公園でドラムサークルしてきました♪>

そんなわけで、皆さんとのドラムサークルを今から楽しみにしています!

(それにしても今日はブログ書いたなぁ。。。ふぅ)

ビジネスプラン発表会

振り返ってみると本当にあっという間でした.もう先月の22日のことなのですが,おかげさまで無事に実践型社会起業論のビジネスプラン発表会を行うことができました.(ブログをもっと早く更新しなければと思いつつ,生来のなまけぐせでついつい遅くなってしまいました.順番はかなり後先しますが,それ以前の授業の様子なども私自身の為の記録用という意味も含め,今後追いかけてアップしていきたいと思います.)

今回のビジネスプラン発表会は,地域の問題解決や未来のよりよいビジョンを実現するようなアイデアを練り,多くの人から共感を得られる形でプレゼンテーションすることを課題として行われました.

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受講生は単独で,あるいはグループでこうした課題に取り組み,当日は12組もの発表がありました.

テーマの一例を紹介すると,障がい者の経済的自立,農産物地域間交流販売,瀬戸内の多島美を活かしたビジネス,節水推進,犯罪被害者遺族の支援,プロアスリートの人生を応援,高松玉藻城築城,さぬき弁の伝承,などなどです.

今回,審査員は,伊藤健さん(ソーシャルベンチャーパートナーズ東京 ディレクター),濱田厚史さん(香川県商工労働部長),古川康造さん(丸亀町商店街振興組合理事長)にご協力を頂き,加えて八木も務めさせていただきました.審査員はそれぞれ自分でこだわって選んだ賞品を発表者の皆さんのために準備して持ち寄りました.

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<賞品の一部,ペンギンと丸い亀さんのぬいぐるみ,社会起業家の本>

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<さらに景品のネクタイ(左端)は「うどんネクタイ」,ペンギンがしているのは「オリーブスカーフ(右端)」>

発表では面白くて素晴らしいアイデアが多く ,「どれを選ぶべきか???」と審査プロセスはうれしくも悩ましいものでした.

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<悩ましかった審査中の一コマ >

最終的に伊藤さんは「瀬戸内の多島美を活かしたビジネス(関直樹さん他)」と「地方から全国へ,ずっと愛される国民歌を.ひろがれクリエイターの輪『トコミュージック』(小野智子さん)」,濱田さんは「高知県林業振興プロジェクト〜豊かな森を守り,住民生活を支える仕組みづくり〜(有光郷司さん他)」,古川さんは「飯友の輪(河端章宏さん)」,八木は「犯罪被害者遺族の支援(清水広志さん他)」をそれぞれ受賞プランとして表彰しました.

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<発表タイトル「飯友の輪」で古川さんから「丸い亀さん賞」を受賞された河端さん>

それぞれのアイデアは,ユニークさ,ビジネスプランとしての構図,社会や地域の問題に対するインパクト,など様々な点ですばらしいものでした.受賞者の皆さん,おめでとうございました!!!そして発表してくれた全受講生の皆さん,お疲れさまでした.

これらのプランの中にはすでに進行中のものもあります.今後の発展をさらに期待し,応援したいと思います.

なお,当日の様子は,翌日の瀬戸内海放送のお昼と夕方のニュースでも放映されたそうです(残念ながら私は見れませんでした).

また,近く香川経済レポートにも掲載される予定ですので,ご興味のある方は是非そちらを読んでみてください.

授章式の後、ソーシャルベンチャーパートナーズ東京のディレクターを務める伊藤健さんから起業家支援の取組みに関する講義も頂きました。ソーシャルベンチャーパートナーズの取組みを四国でも実現できれば地域活性化に対して重要な取組みなると考えています。この内容についてはページを改めてご紹介いたします。

ファミリービジネス学会

昨年、設立されたファミリービジネス学会の公式サイトができました。

ファミリービジネス(同族企業)の研究は、日本ではまだ十分な注目を集めていませんが、90年代以降、欧米を中心に盛り上がってきています。

実は経済的なパフォーマンスが非ファミリービジネスに比べて高い傾向であったことや、コアとなる価値観やミッションを大切にして長期的に反映している企業が多いことなど、その存在意義が見直されています。

また実際問題として、日本企業の多くはファミリービジネスであるということもあり、ファミリービジネス特有の経営課題に対して日本でもきちんとした研究成果が求められています。

最近、八木はブログで社会起業家のことばかりを書いていますが、八木の主たる研究領域は本来リーダーシップであり、特にファミリービジネスにおけるリーダーシップを研究しております。

ファミリービジネス研究やファミリービジネスの経営問題にご関心のある方とは研究者・実務家を問わず活発に情報交換をしていきたいと思っておりますので、お気軽にご連絡ください。

またよろしければ同学会にも是非ご入会ください。

※同学会ホームページの入会フォームがまだ未整備のようですので、整備されるまでの期間であれば八木宛にお申し込み頂ければ学会の事務局におつなぎいたします。

ソーシャル・ベンチャー・パートナーズ四国をつくろう!

先日,2月22日の実践型社会起業家論 にて,ソーシャル・ベンチャー・パートナーズ東京(以下,SVP東京)のディレクターを務められている伊藤健さんにご講演をしていただきました.演題は「社会イノベーションの源泉としての社会起業とそれを支える仕組み—SVP東京の挑戦—」です.

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<伊藤健さん>

伊藤さんは,現在,NPO法人ISLの社会イノベーションセンター統括ディレクターとして,社会イノベーションのためのイニシアチブを推進する傍ら,SVP東京のディレクターとしてソーシャルベンチャーの育成・支援に携わっていらっしゃいます.

伊藤さんの講演資料から引用しますと, SVP東京の目指すゴールは「社会起業に対する支援と,それを通じたコミュニティの進化」であり,そのミッションは「組合員(パートナー)個人が自らの動機や情熱に基づいて,自らの時間,資金,専門性を通じ,社会的な課題に対し革新的な進歩をもたらそうと試みる事業(ソーシャルベンチャー)に対し支援を行う.また,そのコミットメントから,コミュニティの進化と,それに関わった個人の新しい資質を引き出す」とあります.

そして同資料より,SVP東京の事業内容としては「⑴ビジネスにおけるベンチャーキャピタルのアプローチを採用,または応用し,ソーシャルベンチャー事業を,資金や経営ノウハウ,技術面から支援する事業 ⑵ソーシャルベンチャーに関わる人材育成,ならびに組合員教育事業 ⑶ソーシャルベンチャーに関わる経営手法の進化,研究事業 ⑷ソーシャルベンチャーに関する幅広い情報発信,啓蒙事業」とあります.

SVPの活動は,パートナー一人ひとりが年間10万円を出資して一口100万円の投資(助成)を行う経済的な側面と,パートナーの持つノウハウやネットワークによってソーシャルベンチャーに貢献する非経済的な側面に分けられます.また,ソーシャルベンチャーに対する(経済的および非経済的な)育成支援の側面とパートナー自身の自己実現の側面があり,その活動は全体(社会貢献)と個(自己成長)のバランス良い関係によって推進され,参加する側にとっても魅力的なスキームとなっています.

もともとソーシャルベンチャーパートナーズは,1997年にシアトルで設立された組織で,2001年にはSVPInternationalが設立され,現在では北米に25の加盟組織と1500人のパートナーが所属しています.そして既に100以上の非営利組織に累積20億円以上の投資(助成)をしているそうです.

先にも触れましたが、SVPのユニークな特徴は,単にお金を出すだけではなく,それぞれのパートナーが持つ専門性に応じて,投資先のソーシャルベンチャーに対して運営ノウハウなどの支援も行っていることです.例えば,戦略構築,財務計画・アカウンティング,ファンド・レイジング,組織開発,ガバナンス,情報技術,広報,外部ネットワークの紹介等々の支援があります.このような様々な支援を現場で行うことはSVPの非常にユニークなポイントであり,代表の井上英之さん曰く「自分達はスーパーおせっかいファンド」なのだそうです.

これまでにSVP東京が既に支援を行ってきた,あるいは行う予定のソーシャルベンチャーは7団体あるそうです. それぞれの団体が ⑴社会的なインパクト ⑵革新的で,持続可能なビジネスモデル ⑶外部リソースを引きつけることが可能な共感性 ⑷SVP東京の持つリソースとのマッチング といったSVP東京の投資先選考基準をクリアして助成を受けています.

伊藤さんにそれらの団体の概要を紹介いただいたいのですが,どの団体も素晴らしい活動を行っています.例えば,手話によるろう教育の確立と,ろう文化と聴文化の共生が可能な社会を目指す「バイリンガルろう教育センター」,病児保育の実現により,仕事と育児の両立を支援する「フローレンス」, 国際交流プログラムの実施による日本の地域再生を目指す「ワールド・キャンパス・インターナショナル」,産後ケアの重要性を提唱,セルフケアプログラムを提供する「マドレボニータ」,農業における社会起業を目指す「みやじ豚」等々です.

講演の最後に,伊藤さんは「SVPの仕組みは実は非常にシンプルです. よろしかったら是非,『ソーシャル・ベンチャー・パートナーズ四国』をつくってみてはいかがですか?」と呼びかけてくださいました.

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<講演の最後に「SVP四国」を呼びかけてくれた伊藤さん>

伊藤さんとはその晩,(いつもの如く)遅くまで飲み明かしましたが, ソーシャル・ベンチャー・パートナーズ四国をつくるなら喜んで協力してくれると力強い約束をして頂きました♪

伊藤さん,本当に素晴らしい講演ありがとうございました!

そして,四国の皆さん,いかがでしょうか? 是非みんなでSVP四国をつくってみませんか.

ペンギンズ・リスト

先日、2月11日の日本経済新聞の四国経済面に、現在、香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)で行われている実践型社会企業家論の記事がかわいらしく掲載されていました。今日はその内容と、実践型社会起業家論の授業について少しご紹介したいと思います。

記事ではペンギンズ・リストと我々が呼んでいる受講生名簿の話が紹介されていました。これは、カーネギー・メロン大学教授を務められたランディ・パウシュさんの著書「最後の授業 ぼくの命があるうちに」で紹介されているエピソード(同著のp.172にある「「最初のペンギン」になる」という箇所)に触発されて作りました。

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実践型社会企業家論で私達は、彼のメッセージである勇気ある最初のペンギンになることを目指しているのです。

ペンギンが崖の上から冷たい海に群れをなして飛び込む姿をテレビなどでご覧になったことがある方は多いと思います。一見、かわいい風景なのですが、実は生死をかけたダイブなのです。海の中には捕食者が待ち構えているかもしれないからです。飛び込ばなければ魚を食べることができない。でも飛び込めば逆に食べられてしまうかもしれない。だからペンギンは誰か最初に飛び込んでくれる勇気あるペンギンを待っています。そのペンギンが無事に海を泳ぐことが出来れば、後は我先にと海中に飛び込むのです(ペンギンの場合、実際には勇気があって飛び込むというより、他のペンギンに突き落とされて仕方なくということのようですが、そのことはここでは置いておきましょう)。

とにかく、共同体には一匹の勇気あるペンギンが必要だという話なのです。そして、一匹が飛び込むと次々と後に続くペンギンが現れるという点も重要です。パウシュ教授は、むずかしいことに挑戦して失敗をおそれるなと学生を励まし、最大のリスクをおかして新しいアイデアや技術に挑戦した人にペンギンのぬいぐるみを「最初のペンギン賞」として贈呈したのだそうです。

私達が実践型社会起業家論で実現したいことは、この一匹の勇気あるペンギンを生み出すことです。人のしているいいことはすぐに真似ようとするフォロワータイプの私は、すっかりこのエピソードに感銘し、私達の実践型社会起業家論でも「勇気あるペンギン賞」を贈呈することにしました。これは次回、2月24日に行われる受講生によるビジネスプランの発表を審査して贈呈する予定です。

ペンギンのぬいぐるみを入手するのには若干苦労しました。どこで売っているのかわからず、最終的にヤフオクで落札しました。高さ40センチほどの堂々たるぬいぐるみです。「ぺそぎん」と言うそうです。ちゃんと新品です。

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結構カワイイ!勇気あるペンギン君

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ちょっと研究を手伝ってもらったりして・・・

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よしっ、ノッてきたぜ!

さて、ペンギンズ・リストの話に戻ります。ペンギンズ・リストは受講生名簿なのですが、手書きで小さな短冊形の紙に受講生自身が自己紹介や起業したい分野、人によっては連絡先などを書き込んで、それらを貼り合わせて作った名簿です(手間ヒマかかってます!)。個人情報保護の観点から、リストに書き込む内容は受講生間で公開してもよいと受講生自身が判断した内容だけになります。受講生は、香川大学ビジネススクールの学生と一般の聴講生の方で3対7くらいの比率だと思いますが、このリストを、自分と同じ分野に興味のある人と出会い情報交換するための仕組みにしています。

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手作りの受講生名簿 「ペンギンズ・リスト」

万が一にも、折角勇気あるペンギンが海に飛び込んでくれたのに、誰も見ていなかったという事態は避けたいものです。ネットワークづくりはこの授業でとても大切にしていることです。

ネットワークづくりのためには、他にもしていることがあります。1つはSNSの活用で、毎日受講生同士で情報交換が行われています。そして、もう1つは授業終了後の懇親会です。毎回ピザを頼んで、1時間程度、ワイワイやっています(ちなみにソフトドリンクのみの懇親会です)。

さて今月24日のビジネスプラン発表会がどうなるか、勇気あるペンギンは現れるのか、今から本当に楽しみです。

大切な一区切り

暦の上では冬が終わり、昨春からスタートしたプロジェクト演習・プロジェクト研究(いわゆるゼミに相当)もついに最終局面、卒業前の大切な一区切りの時期に来ました。先日、2月9日にプロジェクト研究論文の提出が締め切られ、私と一緒に学んだメンバー達は全員無事に論文を窓口に提出することが出来ました。

香川大学ビジネスクール(大学院地域マネジメント研究科)では、2年生になると修士論文に相当するこのプロジェクト研究論文に取り組み、指導教員の下で研究論文または実践的なビジネスプランの作成などを行うことになっています。

当研究科の学生の多くは社会人であり、昼間は企業や行政の場で活躍しながら夜間や土日に勉強するというかなり大変な毎日を送っているのですが、2年次に課されるプロジェクト研究はそうした彼・彼女らにとって卒業前の最後の試練となります。この試練を超えなければ、MBA(経営修士(専門職))の学位が授与されません。

ここには書きあらわせないのですが、仕事と家庭を抱えながらプロジェクト研究に取り組んでいく途中には、本当に大小さまざまな試練がそれぞれの学生の皆さんの前に立ち現れてきました。そんな試練の道中に、私自身はなかなか彼・彼女らのよき対話者、伴走者になりきれなかったという反省は沢山あるのですが(本当に申し訳ない)、今年もまたそれぞれが見事に試練を乗り越えてプロジェクト研究を完走してくれました。

私にとってももちろん感無量の瞬間ですが、仲間とともに努力を重ねてきた学生の皆さんにとっては特に格別の瞬間です。メンバーの一部の方が窓口に提出した後、私の研究室に来て、最終版の研究論文を手渡してくれました。

その時のメンバーから許可を得て、記念すべき瞬間の写真を紹介させてもらうことにしました(写真撮影、田中豊教授)。

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試練の中を共に歩んだ1年の重みを感じつつ・・・

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こんな感じでしっかりと受けとりました(左から山本さん、河原さん、八木、西坂さん)。



そして・・・

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喜び爆発!!!

さあ、これで大きな一区切り。新しい挑戦に向け、またこれからがんばっていこう!!!

実践型社会起業家論 経過報告(1月20日)

1月20日の実践型社会起業家論は税理士の脇坂誠也さんをお招きして行われました。

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脇坂さんは、20代の時に会社を辞め、海外青年協力隊の一員となってコートジボワールへ赴任され、帰国後に税理士の資格を取得されました。現在は社会起業家支援を手掛ける税理士の日本における草分け的な存在として知られている方です。本業の税理士としてのお仕事以外にも、社会起業家への会計知識の普及や全国のNPOの会計担当者のネットワークづくりなど様々な活動をされていらっしゃいます。脇坂さんが開設されている「NPO会計道」というブログには、脇坂さんの日頃の活動の様子だけでなく、社会起業家向けの会計知識がとてもわかりやすく書かれています。同ブログは、日本財団が主催するCANPANブログ大賞を獲得されていて、読者にとって読みやすい工夫がされており、私も参考にしたいと思っているおススメのブログの一つです。

講義は、「社会起業家の経営戦略と会計」と題して、社会起業家が任意団体からNPOや株式会社、LLC(合同会社)、新公益法人(一般社団法人と公益社団法人)など様々な法人格を取得していく上での選択のポイントや会計上の違い、将来的に認定NPO法人や認定公益法人を取得していくことの意義や認定の基準などについてお話をお聞きしました。

実践型社会起業家論の受講生で公認会計士をしていらっしゃる長田公仁さんのブログ「公認会計士・税理士長田公仁の挑戦」では、当日の授業についてのレポートがされていますのでご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

なお、脇坂さんに教えてもらった読みやすいブログを作るコツですが、これは脇坂さんのブログにもくわしく書かれているのですが、ブログに目次をつけることだそうです。脇坂さんはNPO会計の専門家としてブログ自体がその分野の解説書のような機能を持っているため、特に目次をつけることで読みやすさが増しています。私のブログでは、目次どころかカテゴリーもきちんと分けずにいる状態なので将来的な課題かなと思っています。

脇坂さん、貴重な学びをありがとうございました!

実践型社会起業家論記事

1月14日、実践型社会起業家論が日経産業新聞に記事として掲載されました。

日経産業新聞の過去の記事は、Nikkei gooから検索可能です。

日経4紙記事にチェックを入れた上で、「実践型社会起業家論」などで検索すると記事タイトルがでてきます。

記事検索は便利なのですが、日経の場合はタイトル以外の本文検索は有料です。

実践型社会起業家論 経過報告(12月16日分)

1月13日、実践型社会起業家論の今年最初の授業が行われました。

昨年12月13日からしばらく更新が途絶えておりましたので、経過報告をいたします。

まず、昨年の12月16日の授業から先に記しておきたいと思います。

12月16日は、実践型社会起業家論の第2回目の授業でした。

講師にはニッセイ基礎研究所の取締役研究理事を務められる神座保彦さんをお招きしました。

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神座さんに今回ご登壇頂いたきっかけは、私がこの授業の教科書として使用できる参考文献を探していた時に神座さんのご著書「概論ソーシャルベンチャー」を発見し、内容が網羅的かつ実践的であると感銘したことでした。

授業では、神座さんご自身が日本生命でファンドマネージャーとして、あるいはベンチャーキャピタリストとして多くの経営者、起業家と出会ってこられたご経験を基に、社会的起業家が見落としやすい視点を大変わかりやすくご説明くださいました。

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私が印象に残ったのは、ボランティアや慈善活動の延長としてソーシャルベンチャーを捉えている人達が直面しやすい壁として、しっかりとしたビジネスモデルを構築することなく、とにかく熱い気持ちだけで走り続け、結果的に息切れを起こしてしまう事例が多いという話でした。これは大変もったいないことです。持続的な社会貢献が出来るためには、社会から頂いた有形無形の助力を効率的に活用できるかが重要なポイントとなります。非効率にしか活用できないとわかっていたら、あるいはもっと効率的に活用してくれる組織が他にあることがわかれば社会からの助力(一種の投資)もやがて減っていきます。当然のことながらしっかりとしたビジネスモデルや事業計画が必要となります。神座さんは、多くの例を挙げながらビジネスモデル(組織の外部および内部環境から効率的・持続的に経営資源を獲得し、活用していく仕組み)と社会貢献モデル(組織の持つ経営資源を社会的な成果へと転換する仕組み)を両立させるソーシャルベンチャーの仕組みづくりについてご説明くださり、私自身も大変勉強になりました。

受講生の皆さんとのディスカッションや発表もとても聞きごたえのあるものでした。

<下の写真はグループでのディスカッションと、発表の風景>

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神座さん、ありがとうございました!

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